海賊対策の今昔
ソマリア沖の海賊対策が国際的な問題になっています。
「ローマ亡き後の地中海世界、上・下」(塩野七生著、新潮社版)よると、
“なにしろ、7世紀から始まって18世紀まで1千年を越える歳月、地中海世界の歴史は、北アフリカから来襲してくるイスラムの海賊なしには物語ることもできなかった。”
あらゆる海賊行為を厳禁したパリ宣言は実に1856年だったのです。
面白いのは巻末の「民族によって異なる海賊対策」です。
“海賊対策で有効であった期間は
ローマ帝国は600年間、ヴェネチュア共和国は800年間、スペインは殆ど効果なかった。”
地中海をソマリア沖に変えれば「海賊の現代版」です。
この海賊もイスラム教徒でしょう。
貧しくて海賊行為が生業になれば、中世の海賊と同じで対策は一筋縄ではいきません。
ヨーロッパの国には海賊対策のDNAがシッカリとすり込まれているのでは?
国際社会の協調による海賊対策と、世界規模の南北問題への対応が望まれます。
ただ、中世の海賊は住民や乗組員を拉致して奴隷にしたそうですが、今はそれがない。自分たちが生きるのが精一杯ですから・・。
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