小売業界の成長株
2010年度の「日本の小売業調査の速報版」(日経MJ5/9版)を見た。
この速報版で特に目を引いたのが「大黒天物産」というディスカウントスーパーだ。
本部が岡山県倉敷市で中国地方を地盤とし店舗数を数えたら65店舗だった。九州地区に初進出したそうだ。そしてほとんどの店が24時間営業だ。
売上高が801.9億円、同伸び率(前期比)が9.2%、経常利益が41.66億円で伸び率17.4%だった。
売上高伸び率は全国4で位、営業利益率は5.2%で5位だった。
売上高販管費比率は17.2%(前期比0.8%減)で3位、総資産利益率(ROA)は9.6%(前期比0.9%の増)で2位だった。有利子負債・営業CF倍率(本業で稼いだ現金に対し、有利子負債が何倍あるかを示す数値で倍率が高いほど財務が脆弱であると示す)は0.4(前期0.6)で35位(順位は低いほどよい)だった。
高成長の鍵はEDLP(毎日安売り)で、購買頻度の高い食品や日用雑貨を2~5割安くして販売する。また新聞の折り込みチラシを減らすなど広告宣伝費を前期比0.8ポイント改善した結果だという。
個人的な意見を添えると、店舗の主要経費は人件費、広告宣伝費、固定費(家賃、リース代、減価償却費など)だ。人件費、固定費(特に店舗開発費)がどんな仕組みか興味があるところだ。
更に、2~5割安くして売り、かつ5%以上の営業利益を得る商品調達(仕入れ)システムはどんなものだろうか?
思えば現在の大手スーパーも発展初期は同じような状態だった。
何十年経って会社が大きくなると、いつの間に販管費率は大きくなっていた。
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