日本で大人気だという不思議
ハヤカワ・ミステリを読むのは初めてだ。
ミステリー小説「二流小説家」(原名「The Serialist(連載作家)」)を読んだ。
著者はDavid Gordon、1967年NY生まれの作家だ。(翻訳、青木千鶴)
某新聞に早川書房のオーナー(確か会長だったと思うが・・)の遍歴が数
回に分けて連載されていた。
会長は海外を回ってミステリ小説を発掘しその翻訳権を取得する活動を
していたという。
最近、この本は日本のミステリー作品のコンクールで海外部門3冠を達
成したという記事が同じ新聞の別の日に載っていた。
この本も会長が現地で発掘したのかも知れない。
また、日本では上川隆也が主演で昨年6月に映画化されたという。
上記の理由で読み始めた・・
取っつき難い本だ・・というのが第一印象。
情景、感情描写の動きなど文章は回りくどい、司馬遼太郎などの文に慣
れた身には、いちいち文節を理解しながらでは読み切れない。
それでもガマンして読み進むと・・
だんだん引き込まれて行く、そして最後のどんでん返し!これも2回も・・。
それにしても書かれている犯行は残虐だね。
事件が解決すれば、普通のミステリーはここでオシマイだが、まだ続く。
最後はアメリカの死刑執行の場面が綴られている。
アメリカに比べてわが国の絞首刑による死刑執行は残酷な気がする。
映画化では主人公の作家は、凡庸で気が弱く、ドラえもんの「のび太君」
に近い親しみやすい感覚だという。これが読者の共感を呼んだそうだ。
映画も見てみたい。
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