あと五年生きたら選挙できたかな
「西太后 秘録下」(ユン・チアン著、講談社版)を読み終わった。
(「お気に入りの本」参照)
日清戦争が終わったところまでが上巻だったので、本書は日清戦争後から
西太后が没した1908年までが記述されている。
著者が書く西太后の功績とは・・
“慈禧太后(じきたいこう、西太后のこと)の遺産は計りしれないが、そのなかで
いちばんの遺産は中世のままだった古い中国を近代化させたことだろう。
・・(中略)・・鉄道、電気、電信、電話、西洋医学、近代式の陸海軍、近代的な
貿易および外交、千年の歴史を持つ規制に縛られた教育制度の撤廃と欧米式
の学校制度の導入、新聞・出版業界は隆盛期を迎え、かつてない自由を謳歌し
た。以来、このときの自由を超えたことは一度もないといっても過言でではない”
また長い間、女たちに強制されて来た纏足の風習を廃止した。
余談だが、悪名高い賄賂は未だに続いている。習近平が退治中だね。
そして、“死の間際に手がけたのが選挙制度の導入だった”
あと5年存命だったら選挙が実施できただろうか?
私は、こうした清朝末期の状況は知るのは初めてだ。
西太后の名前は知っていても、その治世の功罪については何も知らない。
おそらく私だけでなく大部分の日本人は中国の近代史には疎いだろうね。
ただ、残念なことに日本のことは良く書かれていない。
本書には多くの写真も載せられており当時を想像させてくれる。
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