「高齢化長生きをしてすみません 吉川一郎」
タイトル句は、「元気が出る川柳」(田口麦彦著 葉文館出版)24頁に載
っている川柳だ。(「お気に入りの本」参照)
“高齢化時代、高齢化などとマスコミにこぞっていわれると生きながらえて
いるのが悪いような気にさせられる。現代では得てして経済的利益を生む
か否かで人間の価値を押し測ろうとする傾向がある。いまの若者も車に轢
かれない限り老人になるのである。・・”
上記のことを、わかっているのかどうかと「長生きをしてすみません」・・と、こ
の句は切り返しているという。
先日の川柳会でも、ご長寿ぎ長寿というが、「死んで下さい国のため」が本
音ではないかとの発言があった。
そうならば、タイトル句は若者へのメッセージではなく、国の施策への痛烈な
皮肉ではないかと思う。
どっちにしても、われわれは「はい、わかりました」という訳にはいかない。
とことん、生き抜いてやろうとじゃないか。
この本はそんな元気が出るような本だ。読者の読み方次第とは思うけど・・。
「少年に追風という邪魔なもの 大野風柳」・・と、余計なお世話はかえって若
者の自立を妨げると警告している。
« 稲刈りに蛇もわが家で昼寝する | トップページ | いいとこがあればいっとき気が休む »
「読書」カテゴリの記事
- 還暦は中間点となる未来(2022.01.04)
- ユニコーン何故か生まれぬニッポンで(2021.12.24)
- 特権を俺に教えた物語(2021.12.02)
- 今風かスネが食われる老夫婦(2021.11.25)
- 納得だ!要点だけのつまみ食い(2021.11.02)
コメント