あまりにも急ぎ過ぎたね近代化
東京・上野の国立科学博物館で開催中の企画展「100年前の
東京と自然」(6月16日まで)を観てきた。
プラントハンターのアーネスト・ウイルソン(1876-1930)が
日本を訪れたのは1914~19年頃)、沖縄、樺太、朝鮮半島へ足
運んで、植物の標本採取や写真撮影をした。
ウイルソンの撮った写真と現在の写真とを比較展示してあるのが
今回の企画展だ。私事ながら、私の亡き母の生年が1916年、母
の生まれた頃の時代風景を見たいと思ったが今回の訪問動機だ。
東京は、関東大震災、太平洋戦争、その後の都市改造などで殆ど
昔日の面影を残していない。近代化を急がせた結果だという。
そんな中でも、わが町にある藤棚、南房総のソテツは100年前と
ほぼ変わっていなかった。地道に手入れを続けたからだという。
印象的だったのは、海辺の民家と山を撮った屋久島の写真だった。
遠藤周作著の「沈黙」で、主人公の司祭ロドリゴが奉行所に捕ま
り、暗い海を舟で別の島に渡る場面がある。夜が明けた時の島の
風景は、きっとこの写真のようなものだったと思う。山や民家の
どこかに隠れ切支がはいるような気がした。
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- あまりにも急ぎ過ぎたね近代化(2019.06.04)
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