ガンジスはすべて飲み込み押し流す
B大学オープンユニバースティ講座(全5回)の最終日。
『<遠藤周作>の名作を一緒に読む』著作は「深い河」だった。
本書は遠藤周作70歳の時の作品だ。
講師は、著者の主張の例を以下のように挙げた。
著者は、「独善的排他論、宗教多元論の誤り」について指摘して
いるという。
道を求めて生きることを登山に例えてみるなら、従来の西欧一神
教がしばしば陥りかけた「自分の歩いる道だけが目的地である山
頂に到達できるのであって、他の道は山頂に到達できない誤った
道である。という「独善的排他論」が誤りであることは明白だ。
人は、自分が登っている道は必ず山頂に到達するのだという信
仰を持って登っていく以外にはないのであり、他の道が山頂に到
達するかしないかはわかるはずはないのである。しかし、同時に
最近よく言われる「すべての道はみな同じ山頂に到達するのだ」
と断言する「宗教多元論」と同じ誤りをおかしている。
21世紀に必要なことは、違いを認め合ったうえで、お互いに相手
を尊重し合う有機的一致でなければならない。
著者は、全てを飲み込んで流れるインドのガンジス川に、違いの
ある人たちを集めて、上記の主張を訴えたかったのかも知れない。
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