短命は狭い世界の血の混じり
血族結婚の弊害をこれでもかと見せられた思いだ。
作者は上下巻を通じてたった1行しか書いていないけど・・。
「天風の彩王(下)」(黒岩重吾著、講談社文庫)を読み終わ
った感想だ。
本書の主人公は、飛鳥時代から奈良時代に藤原氏全盛の基礎を
築いた藤原不比等だ。本書上下巻は彼の活躍を描いた歴史小説
だ。これはこれで読み応えがある。
不比等は女帝の持統天皇の信頼を得て朝廷に力を伸ばして行く。
壬申の乱で勝利した大海人皇子(後の天智天皇)の皇女、天智
の次は天智の息子の天武天皇、天武の妃が次の持統天皇だ。
したがって天武と持統は異母兄妹にあたる。
持統天皇の息子の皇子は若くして死亡、孫の文武天皇も25歳で
亡くなる。文武天皇の后は不比等の長女の宮子、宮子の長男の
皇子(後の聖武天皇)の妃は不比等の娘だ(宮子とは異母姉妹)
となる。
これらはホンの一例だろうね。古代とは言え、これじゃ長生きは
しないね。
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