戦いは負ける土俵に乗らぬもの
やはり予想どうり、読み切るまで今日の昼までかかった。
『小説 イタリア・ルネサンス4 再び、ヴェネツィア』(塩野七生著、
新潮文庫版)のことだ。
このシリーズを読むきっかけは、新聞に載った『美しい老い「恋せず
に死ぬのか」』のタイトルに引かれたからだった。
でも、私からみた感じは壮大な歴史小説と言えそうだ。
本書のフィナーレは、1571年のレパルトの海戦で西欧連合艦隊が
無敵トルコに勝利する場面だ。
イスラム教国で領土拡大策をとるトルコと通商ネットの確保を維持し
たいヴェネツィアが、ローマ法王やスペインなどのキリスト教国が連
合して戦った海戦だった。
連合艦隊の編成も、各国の駆け引きで開戦まで時間がかかった。
単なる海戦模様だけでなく、歴史の流れの中で海戦がどう位置付け
られるかが理解しやすい本だった。
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